日本学術振興会カイロ研究連絡センター第10回懇話会(オンライン)

前略、このたび、東京大学の森本一夫先生をお迎えし、特別講演を開催する運びとなりました。森本先生は、預言者ムハンマドの一族を称する人々を切り口とした社会史研究などで広くご活躍されております。本講演では、スンナ派の文脈で理解されてきたカイロにおける預言者ムハンマド一族崇敬について、シーア派との関わりを示唆する手書きの史料を取り上げ、これまでの理解をさらに深める貴重なお話をいただきます。

 

つきましては、 下記の要領にてオンライン配信(Zoom) で 開催いたしますので、ぜひご参加賜りますようご案内申し上げます。ご参加の手続きは、以下のリンク先のGoogleフォームにてお願いいたします。

 

日時:2025年1月11日()13:00~15:00(日本時間 20 : 00~22 : 00

懇話会1時間、交流会1時間

言語:日本語

場所:オンライン配信

◆ 講師:森本一夫先生( 東京大学東洋文化研究所・附属図書館教授)

◆ 発表タイトル:13世紀のカイロに生きたある「ナジャフィー」をめぐって

◆ 要旨(講師記)

カイロに預言者ムハンマド一族(Ahl al-Bayt)の人びとに関連づけられる多数の墓廟・参詣地があることは良く知られている。それらの聖所に関する信仰や実践は、スンナ派かつスーフィー的なものとして、かつエジプト固有の文脈のなかで議論されることが多い。そのようななか、発表者は、13世紀半ば頃のカイロで、シーア派(十二イマーム派)との関わりを示唆する「ナジャフィー」という名前を用いる著者が、シーア派的な色合いをもつムハンマド一族崇敬を振興していた証拠を見出した。今回の発表では、シーア派の歴史にとっても、カイロにおけるAhl al-Bayt崇敬の理解にとっても有意義と思われるこの知見についてお話ししたい。おおむね2023年の既刊論文にもとづくが、いくつかの小さな新知見も織り交ぜてお話しする。

 

●●参加方法:講演は無料となっております。参加希望者は、申込内容を、Googleフォームにご記入の上、前日までに送信ください。ZoomのURL、ID、パスワードをこちらより後日ご連絡いたします。https://forms.gle/Xz5JuQCszhCDz2bUA

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