日本学術振興会カイロ研究連絡センター定例懇話会(Online) (2022年度第9回のお知らせ)

日本学術振興会カイロ研究連絡センター定例懇話会(Online)

(2022年度第9回のお知らせ)





前略、年の瀬も押し詰まり、お忙しい日々をお過ごしのことと存じます。この度は、2021年に真珠史研究により大阪大学で博士号を取得され、去る11月に博士論文に基づく『真珠と大航海時代』を出版された山田篤美氏に、真珠の歴史についてお話をいただけることになりました。山田氏は京都大学をご卒業後、オハイオ州立大学大学院にてイスラーム美術史などを専攻され『ムガル美術の旅』(1997年)を上梓。その後研究分野を広げられ、南米への欧州進出の近世史『黄金郷伝説』(2008年)を刊行、さらにグローバルな視点から真珠に着目して『真珠の世界史』(2013年)をまとめられ、精力的に研究を続けられました。ぜひ多くの皆さまのご参加をお待ちしております。

草々



◆ 日時:2023年1月20日(金)開始時間:カイロ13時から(日本時間20時から)

講演:60分 質疑応答:30分

◆ 配信方法:zoom

◆ 講演:「真珠から見た大航海時代――海の宝石のグローバルヒストリー」

◆ 講師:山田 篤美(やまだ あつみ)文学博士(大阪大学)、歴史研究者

◆ 要旨(講師記)

大航海時代にはスパイスと黄金が求められたと説明されますが、当時の法令や公文書を分析し、真珠の観点から大航海時代を見ると、従来の解釈とは異なる事象が明らかになります。ポルトガル領インドでは、イエズス会やポルトガル海軍が関与する真珠採取業という水産業が実施され、ゴアは新世界の真珠までも集めるグローバル市場になりました。その新世界ではスペイン人による奴隷制真珠採取業が興り、真珠による大西洋奴隷貿易が16世紀前半に形成されていたのです。今回の発表は、『真珠と大航海時代』(山川出版社)をベースにあまり知られていない真珠の歴史を語ります。

なぜ真珠が歴史学で看過されたかについては、世界史研究所の「世界史の眼」ウェブサイトをご覧ください。https://riwh.jp/category/eye/ 本の表紙には、西洋の女神に真珠が献上されているイギリス東インド会社の天井画を使っていますので、こちらもご覧ください。

●参加方法:講演は無料となっております。 参加希望者は、氏名(フルネーム)と所属、第9回を明記の上、メールjspslecmet@gmail.com宛に前日までに必ずお申込みください。ZoomのURL、ID、パスワードをこちらより後日連絡いたします。

※今回の講演は金曜、カイロ時間13時(日本時間20時)にオンラインのみで開催いたしますので、曜日・時間帯・参加方法をお間違えのないようにご注意ください。



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日本学術振興会カイロ研究連絡センター
JSPS Cairo Research Station
9 El Kamel Mohamed St, flat 4, Zamalek, Cairo.
Tel&Fax : +20-2-27363752
Email : jspslecmet@gmail.com,

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