8月28日(日)に特別イベント「アラブ音楽の夕べ-ジャスミンの国からの贈りもの-」が行われた。演奏会場は、ダウンタウンにあるBeit El-Ummaで、ここは1920年代の政治的指導者サアド・ザグルールの邸宅であり、庭園の一角が野外音楽堂として用いられているので、歴史的に由緒があると共に、庶民的に親しみのある場ともなっている。そのため、リハーサルの段階から、既に周辺住民の子供たちが美しい音に引き寄せられて集まってきた(写真1)。会場には、日本人、エジプト人を中心として80名ほどが集まり、用意された露天の椅子席は満席となった。会の始まりに際しては、演奏者の紹介と副題の説明があり(写真2)、演奏は前半がウード・ナイ・ダルブッカ・バイオリンによる器楽奏(写真3)、後半はボーカルを交えての構成で進められた(写真4)。チュニジアの音楽を中心にしながらも、エジプトでよく知られた歌も披露され、会場の一同はその音色に酔いしれて(写真5)、断食月最後の夜の祭典が無事終了した。(センター長記)