2017年9月14日 2017年度第3会特別懇話会講演【Ⅰ】三代川寛子(上智大学アジア文化研究所・客員所員) 講演【Ⅱ】池滝和秀(時事総研客員研究員、在英ジャーナリスト)

◆ 日時:2017年9月14日(木)
17:30開場 18:00開始 20:00質疑応答 20:30懇親会 21:30閉会
◆ 場所:日本学術振興会カイロ研究連絡センター多目的集会
◆ 講演【Ⅰ】三代川寛子(上智大学アジア文化研究所・客員所員)
「コプト・キリスト教徒の文化ナショナリズム:エジプトのナイルーズ祭を事例に」
◆ 講演【Ⅱ】池滝和秀(時事総研客員研究員、在英ジャーナリスト)
「同胞団武装闘争の内実とカタール危機」

【Ⅰ】講師:三代川寛子(上智大学アジア文化研究所・客員所員)18:00-19:00
ナイルーズ祭はイラン人やクルド人の間で祝われる新年(春分)の祭として知られるが、エジプトにもナイルーズ祭があることは広く知られていない。エジプトのナイルーズ祭は、コプト暦の元日(グレゴリオ暦の9月11日に相当)を祝う祭りで、その起源は古代エジプトのナイル川の氾濫祭であった。本講演では、コプト暦の農事暦・行政暦・教会暦としての性格と、その元日祭であるナイルーズ祭のナイル川の氾濫祭および殉教者祭としての二重の性格、そしてその歴史をたどる。その上で、この祭りが19世紀末から20世紀前半にかけてコプトの文化ナショナリズムに利用されたことを指摘し、現在のナイルーズ祭復興に関する取り組みを紹介する。
【Ⅱ】講師:池滝和秀(同上、ロンドン大学東洋アフリカ研究学院修士課程)19:00-20:00
「ムスリム同胞団」が来年の創設90周年を前に、平和路線を堅持するか、武装闘争も辞さずに政権復帰を目指すのかをめぐり対立が深刻化している。関係国の断交に発展したカタール危機でも同胞団問題は争点の一つに浮上。政治勢力として生き残りを模索する同胞団は混迷を深め、事実上二つの組織に分裂している。 7月中旬、同胞団の在外拠点トルコ・イスタンブールに滞在し、同胞団幹部や中堅団員、元団員にインタビューを行った結果を踏まえ、同胞団の内情をカタール危機も含めて紹介する。また、アルジャジーラ閉鎖要求などに絡め、同地に拠点を置く同胞団系メディアの実態も報告したい。

◆ 参加:参加者は、氏名を明記の上、講演 (聴講無料) および懇親会 (参加費30LE) の申込内容を、メール(jspslecmet@gmail.com)にて、前日までにお伝えください。

※今回はお二人の講師を迎えての懇話会となるため、通常の開始時間よりも30分早い18時30分からの開始となります。

三代川寛子(上智大学アジア文化研究所・客員所員)
池滝和秀(同上、ロンドン大学東洋アフリカ研究学院修士課程)
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