2018年1月11日 2017年度第6回定例懇話会歴史家イブン・ハルドゥーンの描く世界史:人間集団と状態の推移 荒井 悠太(早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程)

◆ 日時:2018年1月11日(木)18:00開場 18:30講演 20:00懇親会 21:00閉会
◆講演:歴史家イブン・ハルドゥーンの描く世界史:人間集団と状態の推移
◆講師:荒井 悠太(早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程)
◆ 要旨(講師記)
チュニスに生まれ、マムルーク朝下のエジプトで後半生を過ごした歴史家イブン・ハルドゥーン(1332-1406)は、史書『実例の書』の第一部「序説」(『歴史序説』)において、人間集団の連帯意識(ʻaṣabīya)を鍵とした独自の社会理論を提唱した。彼は14世紀の人物でありながら、この理論を提唱したことにより、西洋においては主に社会学の先駆的存在として、一方のアラブ世界においては中世と近代を繋ぐ過渡期的存在として、植民地主義の時代から今日に至るまで、複雑かつ独特な評価を与えられてきた人物である。その一方で、イブン・ハルドゥーン研究の大部分は「序説」の理論面を対象としたものであり、『実例の書』の本編において彼自身がいかに歴史を表象しているかという点はごく部分的にしか検討されてこなかった。このような研究史上の偏向は19世紀以来長くみられるものである。
本講演ではまず、イブン・ハルドゥーンの人物像と史書『実例の書』の大要、理論の枠組みを提示する。次いで『実例の書』における実際の歴史叙述を理論と絡めて分析し、彼がいかなる歴史観の基に歴史的事象を表象しているかを論じる。このように理論面と実践面を併せた読解により、「序説」と歴史叙述からなる『実例の書』を一つの統合体として再解釈し得る可能性を検討したい。

◆参加:参加者は、氏名を明記の上、講演 (聴講無料) および懇親会 (参加費30LE) の申込内容を、メール(jspslecmet@gmail.com)にて、前日までにお伝えください。

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