◆ 日時:2018年7月26日(木)18:00開場 18:30講演 20:00懇親会 21:00閉会
◆ 場所:日本学術振興会カイロ研究連絡センター多目的集会室
◆ 講演:異文化間語用論におけるコミュニケーションについて-日アラの発話行為を対照に-
◆ 講師:リナ・アリ Lina Ali(カイロ大学日本語日本文学部専任講師)
◆ 要旨(講師記)
文化の大きな機能の1つとして、現実を認識する際に、文化がそのスクリーンの役目を果たす(Hall 1976)。従って、語用論に関わるポライトネスや、配慮表現、丁寧さなどが普遍的な概念ではなく、文化や価値観、社会的通念、コミュニケーション様式の差異に関わる異文化間語用論と密接な関係にある。従って、本研究では、異文化間語用論の観点から、日本語とアラビア語のコミュニケーション様式の違いを探り、両言語は果たして先行研究で指摘されているように高コンテキスト言語なのかを明らかにするために、文化とコンテキストに関わる主な先行研究を概観しながら、両言語の断りでは、どのようなコミュニケーション様式が好まれるかを検討した。その結果、日本語では自分の意見や主張を明確に言語化しないで、聞き手に結論を委ねるが好まれるのに対して、アラビア語では言葉を端折らないで、むしろ言葉を尽くして論理的に状況を説明するスタイルが多用されることが分かった。
◎本講演は日本語での講演となります。
※参加:参加者は、氏名を明記の上、講演 (聴講無料) および懇親会 (参加費30LE) の申込内容を、メール(jspslecmet@gmail.com)にて、前日までにお伝えください。