この度は、立命館大学博士課程の米田先生を講師にお招きし、アラブの春以降のサラフィー主義運動について解説していただきます。今回は、対面で開催いたします。皆さん奮ってご参加ください。
◆ 日時:2024年2月2日(金)開始時間:カイロ18時から
講演:30~40分 質疑応答:30分
◆ 対面:日本学術振興会カイロ研究連絡センター
◆ 講演:「現代エジプトにおけるイスラームの一側面」
◆ 講師:米田優作(立命館大学大学院 国際関係研究科 博士後期課程/日本学術振興会 特別研究員DC1)
◆ 要旨(講師記)
本年度エジプトは、2011年の「アラブの春」、いわゆる「1月25日革命」から13年、2013年のいわゆる「6月30日革命」から11年を迎えます。2013年の政変以降、国内の「政治」と「宗教」をとりまく環境は大きく変容を遂げました。2013年以降は、前政権の担い手であったムスリム同胞団をはじめとするイスラーム主義潮流があらゆる領域で弾圧された一方で、「1月25日革命」以降の政治プロセスで新たに脚光を浴びたサラフィー主義者の一部は、現在に至るまで政治・社会空間のなかでの存続に成功しています。本報告ではとりわけ、同国最大規模の草の根型サラフィー主義運動ダアワ・サラフィーヤ(DS)とその政党部門ヌール党に焦点をあて、彼らが揺れ動く政治・社会文脈のなかでいかに思想や戦略を定めてきたのかを、DSの指導者らの著作解析をもとに紐解いてみたいと思います。