特別懇話会(9月19日)のお知らせ;エジプトにおける日本隊考古学プロジェクト 共催;在エジプト日本大使館・JSPSカイロ研究連絡センター40周年事業

 

前略、今回はエジプトで長らく考古学調査・研究を継続された3名の著名な先生方をお招きし、その足跡と画期的な業績についてお話しいただく機会を設けました。日本隊の60年には及びませんが、JSPSカイロ研究連絡センターも今年で、40年という節目にあたります。岡大使のご厚情により、大使公邸での開催という特別懇話会です。ぜひ多くの方に参加いただき、古代エジプトという悠久の歴史に考古学という学術的視点から取り組まれ、さらに現代へとつなげるご苦労を共有いただきたいと考えております。

日時:2024年9月19日(木)19:00~21:00 講演1時間、懇親会1時間

場所:大使公邸 Villa No. 5, Ahmed Pasha Street, Garden City

 講演1:「60年の道程と成果」

◆ 講師:吉村作治(東日本国際大学総長/早稲田大学名誉教授・工学博士)

◆ 要旨(講師記) エジプトにおける日本隊による考古学調査は、1966年に早稲田大学の恩師である川村喜一先生の指導の下、当時、まだ学生だった私を含む5人の学生がアジア初のエジプト調査隊を組織しジェネラル・サーベイ(遺跡踏査)を実施したことに始まった。以来、半世紀以上にわたり多角的な学問分野との協力を進め、最新の科学技術を導入しながら、エジプト考古学の調査・研究を継続してきた。本懇話会では、60年の道程とその最新の成果の一端をお話したい。

 講演2:「王家の谷アメンヘテプ3世王墓壁画保存修復プロジェクト」

◆ 講師:西坂朗子(東日本国際大学エジプト考古学研究所客員教授)

◆ 要旨(講師記) 吉村作治教授の率いる日本の考古学調査隊は、1989年以来、ルクソール西岸、王家の谷・西谷に位置するアメンヘテプ3世王墓とその周辺地域の調査研究を継続してきた。2001年からは、日本がユネスコ(国際連合教育科学文化機関)に拠出している「文化遺産保存日本信託基金」および「日本信託基金」の支援を得て、この王墓に残る壁画(紀元前1350年ころ)の保存修復プロジェクトを実施してきた。2023年5月からは、エジプト観光考古省、ユネスコカイロ事務所と協働して一般公開に向けた準備を実施した。

 講演3:「第二の太陽の船プロジェクトの最新報告」

◆ 講師:黒河内宏昌(東日本国際大学エジプト考古学研究所教授)

◆ 要旨(講師記) ギザ・大ピラミッドの足元の船坑に解体されて眠っていた世界最古の木造船、クフ王第二の太陽の船(紀元前2600年ころ)を組み立て復原するプロジェクトの最新報告。劣化した部材をさまざまの手段を用いて補強し、オリジナルの船の形に組み立て復原するために、大エジプト博物館敷地内の特設施設で行っている準備作業について報告する(このプロジェクトはJICA「第二の太陽の船復原に係る業務」の支援を受けて行っている)。

 

  • 参加方法:参加希望者は、下記Googleフォームにご記入の上、9月8日までに送信してください。なお、多くの皆さまにご参加いただきたいのですが、席数に限りがあるために先着順とさせていただきます。https://forms.gle/NZRaABpiWEwXWzKFA
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