今回は特別に、お二人の先生にご登壇いただき、今年8月のアコリス調査の様子をお話しいただきます。ぜひみなさま、ご来場ください。
日時:2016年8月18日(木) 17:30開場 18:00発表 20:05懇親会 21:00閉会
場所:日本学術振興会カイロ研究連絡センター多目的集会室
発表:「通説を覆すエジプトの巨像とオベリスク:アコリス石切り場調査速報」
西本 真一 (日本工業大学工学部建築学科 教授)
安岡 義文 (東京大学工学系研究科建築学専攻 JSPS特別研究員SPD)
アコリスとその周辺にある石灰岩の石切り場には、今日まで未完成のまま放棄された巨大な一枚岩からなる王の巨像、柱、オベリスクが横たわっています。とりわけ巨像の存在は19世紀末にはヨーロッパの学者たちに知れわたり、その切り出し作業の年代はメムノンの巨像で知られるアメンヘテプ3世の時代と考えられてきました。しかし、近年の川西宏幸先生率いるアコリス隊の調査によって、この巨像がプトレマイオス朝時代のものであることが証明され、さらに巨柱とオベリスクも同隊によって発見され、いずれもプトレマイオス朝時代のプロジェクトであった可能性が高いことが判明しました。この度の懇話会では、これまでのエジプトの石材生産業の通説を覆すこれらの巨石と、近年エジプト学において関心が高まりつつあるギリシア・ローマ時代のエジプト伝統とヘレニズム文化が共存する文化における建築プロジェクトの実態についてお話しします。
参加:参加者は、氏名を明記の上、発表(聴講無料)および懇親会(参加費20LE)の申込内容を、メール(JSPSlecmet@gmail.com)あるいは電話・Fax.(02-2736-3752)に、発表日前日までにお伝え下さい(収容人数の関係上、参加者は40人までに限らせて頂きます)。
注)本定例懇話会を円滑に進めるために、事前に参加人数を事務局が把握し、懇親会は参加費支払型にしております。ご理解頂ければ幸いです。