2018年2月8日 2017年度第7回定例懇話会 現代ワクフ研究の意義と可能性—ある家族ワクフ訴訟に関する最高憲法裁判所判決を事例に— 竹村和朗(日本学術振興会特別研究員PD/東京外国語大学)

◆ 日時:2018年2月8日(木)18:00開場 18:30講演 20:00懇親会 21:00閉会
◆ 場所:日本学術振興会カイロ研究連絡センター多目的集会
◆ 講演:現代ワクフ研究の意義と可能性
—ある家族ワクフ訴訟に関する最高憲法裁判所判決を事例に—
◆ 講師: 竹村和朗(日本学術振興会特別研究員PD/東京外国語大学)
◆ 要旨(講師記)
現代エジプト社会は大きな変化の中にある。その行く末を見通すため、来し方を辿ることも一つの手であろう。本発表ではイスラームに由来する喜捨・財産処分策の一つである「ワクフ」を取り上げて、現代エジプトにおいてこの制度がどのように維持され、または改変されてきたのかを考えてみる。19世紀以降有力者によってワクフ制度は盛んに用いられたが、「1952年革命」後の法律により「慈善」目的以外の、いわゆる「家族ワクフ」が廃止されたことで下火になり、現在ではワクフ省が管轄するモスクというイメージが強い。宗教的信念と社会的機能を背景に、富裕者が自らの財産を用いる方策の一つであったワクフに何が起きたのか。本発表では、ある家族ワクフ訴訟に関する最高憲法裁判所判決を、現代エジプトのワクフ制度に生じた変化とその行く末を考える材料としてみたい。

参加:参加者は、氏名を明記の上、講演 (聴講無料) および懇親会 (参加費30LE) の申込内容を、

メール(jspslecmet@gmail.com)にて、前日までにお伝えください。

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